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少年の可塑性

数年前の話ですが、少年事件(成人に至っていない子どもの起こした事件で、通常の刑事裁判とは異なる流れで進みます)を連続して受任していた時期がありました。

その中に、一人の女の子がいました。彼女は、定時制の学校で頑張って勉強していましたが、不良集団とのトラブルに端を発し、いわゆるオレオレ詐欺に関わってしまった、という事件でした。非行が進んでいると認定されて少年院に行く事になりました。

約一年間、その子と文通をしましたが、その手紙の中に忘れられない手紙がありました。それは、何ヶ月も経った今でも、被害者さんが夢に出てきて申し訳ない気持ちに苛まれるという内容で、上辺だけの気持ちでは到底書けない具体的な心情が事細かに書かれていました。

刑事事件に関わっていると、どうしても目の前の裁判において刑を軽くすることに気持ちが集中しますが、少年事件においては、可塑性(やり直し得ること)が高いことを念頭に置いて、審判(裁判)の後のことをよく考えて活動をすることがとりわけ大事だと感じた事件でした。

(弁護士 阿部大介)

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