山手線目黒駅、目黒線目黒駅から各徒歩6分

未来につながる解決を目黒総合法律事務所

山手線目黒駅、目黒線目黒駅から各徒歩6分

暮らしの中のお困りごと、お気軽にご相談下さい

03-5719-3735

平日9時半~17時半

24時間受付 お問い合わせフォームはこちら

風営法、迷惑防止条例等による客引きの規制

はじめに
新宿歌舞伎町は深夜になると客引きから、しつこく声をかけられることで有名ではないでしょうか。
しかしながら、先日久しぶりに深夜の新宿歌舞伎町を歩いたのですが、客引きが少なかったような印象を受けました。歌舞伎町の客引きは減ったのでしょうか?
前のコラムでの阿部弁護士による風営法の解説に触発されたこともあり、現在の客引きについての法規制がどうなっているのか少し調べてみました。

風営法による規制
風営法とは、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の略称です。
その中で、風俗営業(いわゆるキャバクラ等)を営む者は当該営業に関し客引きを行うことを禁止されています(22条1項1号)。
客引きとは、相手方を特定して営業所の客になるように勧誘することをいうとされています。
キャバクラの関係者と思われる人からそっぽを向かれながら曖昧な言葉をかけられることがあるのはこの要件が原因なのでしょうか?
禁止する理由は、簡単にいうと、営業所内の歓楽的雰囲気が公共の場所に伝わらないようにするためといわれています。
違反した場合の罰則規定は、6月以下の懲役若しくは百万円以下の罰金又はその両方です(52条1号)。

また、深夜において飲食店営業を行う者も当該営業(深夜における営業に限る)に関し客引きをすることが禁止されています(32条3項、22条1項1号)。「深夜」とは、原則午前零時から日出時までです(13条1項)。
ここでも客引きの意義は相手方を特定して営業所の客になるように勧誘することをいうとされています。
違反した場合の罰則規定は、6月以下の懲役若しくは百万円以下の罰金又はその両方です(52条1号)。
風営法の立法目的である善良な風俗の維持と関係が薄く、かつ、他の罰則との均衡という点でどうなんだという印象を受けます。警察もこの規定の適用には謙抑的なのではないでしょうか。

条例による規制
客引き行為は国会が制定する法律だけでなく、地方自治体議会の制定する条例によっても規制されています。地方自治体は、法令の範囲内で独自の立法ができるのです(憲法94条、地方自治法14条)。

東京都は、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(「迷惑防止条例」と呼ばれています。)により一定の客引きを禁止しています。
例えばそこでは、異性による接待をして酒類を伴う飲食をさせる行為の提供について客引きをすることが禁止されます(7条3号)。
また、業種を問わず、身辺につきまとうなどして執ように客引きをすることなども禁止されています(7条4号)。
これらに違反した場合の罰則規定は、50万円以下の罰金などです(8条4項5号)。常習としてこれら違反行為をしたものは6月以下の懲役又は50万円以下の罰金です(8条10項)。
風営法は、「風俗営業を営む者が」違反したという要件があるので、検察官はこれを立証しなければなりません。しかしながら、客引きと店とのつながりを立証することは対策が取られており難しいこと(又は手間がかかりそうなこと)が多いでしょうから、店とのつながりを立証する必要のない迷惑防止条例が使われることが多いのではないでしょうか。

23区も客引き行為を規制する条例を持っている区があります。
例えば、目黒駅付近は実は品川区なのですが、品川区は、品川区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例(「客引き防止条例」とでも呼ぶべきでしょうか)というものを定めています。
区長が指定する特定地区において、客引き行為をし、指導→警告→中止勧告までされたのに従わないと、公表や5万円以下の過料という処分がされることになります。過料は行政上の秩序罰であり刑罰ではないので、刑事手続きの適用はありません。
なお、品川区のホームページによれば、五反田駅付近は特定地区とされているようですが、目黒駅付近は特定地区とされていないので、目黒駅付近で客引きを繰り返し行ってもこの条例により公表、過料処分はされないことになるのでしょう。

新宿区にも客引きを防止する条例があります。
ここでも、特定地区(歌舞伎町など)において客引き行為をし、指導、警告、中止勧告に従わないと公表、過料を課すシステムが採用されているようです。

おわりに
このように客引き行為については様々な規定が用意されています。
世には様々な罰則規定がありますが、どこまでそれを実現するかは警察実務の在り方によるところが非常に大きいのでしょう。客引きが本当に減ったのであれば、法令が変わったからだけでなく警察実務が変わったからではないかと推測するところです。
(弁護士 山崎)

暮らしの中のお困りごと、お気軽にご相談ください

目黒区の弁護士事務所 平日9時半~17時半

03-5719-3735

03-5719-3735

相談予約はこちら

メール相談、相談予約はこちら 相談予約はこちら >